MRONJ
先週末、名古屋で行われた日本口腔インプラント学会に出席してきました。
今年も様々なセッションがありましたが、その中で印象に残ったのがMRONJ(薬剤関連顎骨壊死)とどう向き合うかについてのシンポジウムでした。
9月15日現在、65歳以上の高齢者の総人口に占める割合は27.3%となり、過去最高を更新しました。中でも女性は初めて女性人口の3割を超えました。特に女性に多い骨粗鬆症ですが、治療にいらっしゃる患者さんには骨折を防ぐための骨吸収抑制剤(ビスフォスフォネート薬など)を服用している方が多くお見えになります。抜歯等の外科処置で顎骨壊死が報告されてから歯科と医科との意見がぶつかり合うことがあり、臨床においても治療介入に悩むこともありました。今回はそれらを解消すべく、歯科医師、整形外科医、内科医のそれぞれの立場からの講演がありました。
整形外科専門医の立場からは、東北大出身で現在仙台でご開業の中條 悟先生から「骨粗鬆症治療医の立場から見た顎骨壊死」について、治療の必要性と歯科医師が持つ疑問についての大変分かりやすいお話しをいただきました。会場の歯科医師からも多くの質問があり、自分も抱えていたモヤモヤ感を消すことができました。今後も平均寿命はますます伸びてくると思われます。歯科医師が健康寿命を延ばすことに貢献できるよう、今後もより医科との連携を深めていきたいと思います。
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